静岡市の小さな不動産会社社長の徒然ブログ

静岡市の小さな不動産屋「(株)新富不動産スタジオ」社長の不動産とか音楽とか日々の日常を徒然なるままに書き記すまったりブログです。

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残金決済とは?これで初めての不動産売買でも困りません

不動産売買の仲介手数料の領収証

不動産売買の仲介手数料の領収証

 

今朝も花粉がひどいですね。

鼻声、鼻水、もともと小さい目がさらに小さくなっている新富不動産スタジオの川村です。

 

 

不動産売買の残金決済って何?

さてさて、今日は売買のお手伝いをさせてもらっている中古マンションの残金決済です。

 

「え?残金決済って?」

 

という方のために。

 

不動産を売買されたことのある方は「残金決済」や「決済」という言葉を、よく不動産屋さんが言っているのを覚えているのでは?

 

不動産売買の「残金決済」(略して「決済」と言ったりします)といのは、その名の通り売買される不動産の残代金を買主さんから売主さんへ支払う手続きのことを言います。

 

不動産売買のお金の流れ

不動産売買の場合は通常だと不動産の対価として下記のように買主さんから売主さんへお金を支払います。

  1. 売買契約時に「手付金」をお支払い(通常売買代金総額の5%程度となることが多いです)
  2. 残金決済で「残代金」をお支払い(売買代金の総額から手付金を引いた額)

 

※時々契約内容や条件によっては中間金を支払う場合もあったりしますが、ほとんどが

手付金→残代金

の流れです。

 

残金決済はどこで手続きを行う?

残金決済は、売買物件の残代金を支払うということですが、不動産の売買では多額のお金の受け渡しがされるので、通常では残金決済は金融機関で行います

※親族間の不動産売買など特殊なケースでは、異なる場合もあります。

 

それに不動産の売買は、多くのお取引で買主さんが銀行のローンでお金を用意することので、金融機関は売主さんの入金口座のある金融機関ではなく買主さん指定(買主さんがローンを組む)金融機関で残金決済がされるのが一般的です。

 

ちなみに、不動産売買契約時に受け渡しされる手付金は、売買契約の手続きが不動産会社の事務所で行われることが多いので、手付金は現金でのやりとりになることが多いんです。

 

残金決済、不動産売買取引のクライマックスで一番大事な手続き

残金決済は、ただ残代金の支払いがされるだけじゃないんです。

お金のやり取り以外にも様々な重要手続きが行わるのです。

不動産売買で最後に行われる最も重要な手続きなのですよ。

 

残金決済時に行われる手続きと流れ

  1. 残金決済の会場に「売主さん」「買主さん」「不動産屋」「司法書士」「買主側金融機関担当者」「売主側金融機関担当者(売主に抵当権等の担保が残っている場合)」が集合する
  2. 司法書士(通常買主さんが指定できます)が登記の説明をする
  3. 司法書士が、登記済証(権利証)・登記識別情報通知書を確認。買主さん・売主さんが登記書類に記名押印をする
  4. 売主さんの借入金融機関の担保抹消書類の受け渡し
  5. 登記手続きが全て確認出来たら、買主さんの借入金融機関が買主さんの銀行口座へ融資金が実行される
  6. 買主さんが金融機関の出金伝票(お金を引き出す伝票)&送金伝票(お金を振り込む伝票)を記入する
  7. 融資実行と同時に、買主さんの銀行口座から売主さんの銀行口座へ残代金送金
  8. 建物付き不動産売買の場合は、建物の鍵の受け渡しをする
  9. 区分所有マンションの場合は、管理組合提出書類等の記入をする
  10. 残代金以外の金銭(固定資産税・都市計画税やマンションの管理費・修繕積立金など)の精算を行う
  11. 各種金銭の領収証の受け渡しを行う
  12. その他取引ごとに様々な手続きを行う
  13. 不動産屋に仲介手数料を支払う
  14. 残金決済手続きが終了

※残金決済がすべて終わったら、司法書士が法務局へ所有権移転登記の申請手続きをします。

 

ざっとこんな手続きをこんな流れでしていくのです。

不動産会社が残金決済の場を仕切り、売主さん・買主さんが戸惑うことなく粛々と手続きを進めていきますよ。

 

残金決済は土日祝日でもできるの?

残金決済の手続きは、通常のお取引だと銀行のローンが関係する取引が多いので、平日に行われます

また法務局も土日祝日は開いていないので、所有権の登記をするためにも平日となります。

 

会社員の方などは、必ず勤務先に事前に断って、平日でも残金決済会場に来ていただくことになるので要注意!

 

時には残金決済にどうしても来れない場合もあったりするので、そのようなときは司法書士が買主さんと残金決済前に事前に会って本人確認をし、必要な登記関係書類の記名押印と受け取りをし、当日は当事者不在で決済することもあったりします。

でもイレギュラーケースなので、一般的には当事者が全員残金決済会場に集まるのが原則なんですね。

 

残金決済の所要時間は?

これは金融機関によっても異なりますし、お日柄(大安や友引は同じく残金決済のお客さんが多くて時間がかかりがち)や月末なのか月初なのかということによっても、所要時間が変わります。

一般的には1時間~1時間半程度を見込んでおいてもらうのがおススメです。

 

何でこんなに時間がかかるの?

 

というと、金融機関の融資実行に時間がかかることと、買主さん・売主さんの金融機関が違う場合だと、金融機関同士の送金手続きに時間がかかるのです。

 

送金までの間の魔の雑談タイム・・・

その送金までの時間、なにもやることがなくて、売主さん・買主さんとの魔の雑談タイムが生まれることもよくあります。

 

魔の雑談タイムのネーミングは僕が勝手に名付けたものですので悪しからず・・・

正式名称ではございません・・・

 

魔の雑談タイムというだけあって、面識の少ない方と同じ空間で時間を共有しなければならないので、買主さんにとっては購入する不動産のことや近所関係のことなどについて詳しく聞く貴重な時間にもなりますよ。

 

またその間に手続きをしなければならないことがあれば、不動産屋や金融機関から手続きについての指示が出ますので、指示に従って手続きしてもらうことになります。

 

ここだけの話、この魔の雑談タイムは不動産屋もけっこう気を遣ってしまいます・・・

 

僕の場合、なんと間の雑談タイムの最長記録が1時間半!!!

あの時は途中から喋ることもなく、各々が手持無沙汰で困りました・・・

申し訳ないですけど、早く送金終わってくれと願ってしまいました・・・

 

残金決済が終われば、晴れてその不動産が買主さんのものに

約1時間ほどの残金決済の手続きが全て終われば、晴れてその不動産が買主さんのものになります。

 

これで大手を振って「自分のものだ」と言うことができますよ。

 

ここからが夢のマイホームの第一歩なので、その後はリフォームやお引越しなど楽しいイベントが目白押しですね!

 

また買主さん名義で登記された登記識別情報通知書が後日登記が完了されたら、司法書士から書留等で送られてきます。

この登記識別情報通知書はとても大事な書類なので、絶対に無くさないように金庫に入れて保管しましょうね!

 

残金決済は初めてでもご安心ください

残金決済は様々なお手続きがありますし、雰囲気なんかもわからなくて不安という方も多いかと思いますが、当日は不動産屋が仕切って滞りないよう手続きを進行させます。

 

ですので、初めてでもご安心して不動産屋に任せましょう!

 

あとは魔の雑談タイムをどう過ごすかだけをしっかり考えて残金決済に臨むのをお勧めします(笑)

 

最後までお読みいただきありがとうございました。