静岡市の小さな不動産会社社長の徒然ブログ

静岡市の小さな不動産屋「(株)新富不動産スタジオ」社長の不動産とか音楽とか日々の日常を徒然なるままに書き記すまったりブログです。

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解体もセミオーダー。土地取引の「売土地」と「解体」の関係、教えちゃいます

土地取引に解体工事はつきもの

土地取引に解体工事はつきもの

先程静岡県富士市の土地の不動産売買契約が終わりました。

昨年11月に開業してから、順調に契約件数を伸ばすことができて、ホッと胸をなでおろしている新富不動産スタジオの川村です。

 

今回は、土地の売買の場合によく出番の来る建物の「解体」についてお話しますね。

 

 

土地売買に付き物の「解体」工事

今日契約させてもらった物件は「土地」です。

 

今までは代々地主さんに「畑」として利用されていた土地なんですが、今回は畑を造成して分譲住宅用地として売却することになりました。

つまり建売住宅がこの土地の上に建つんですね。

 

でもこの畑、上の写真や下写真の通り、土地の上に壁があったり、変な鉄の棒が建っていたり・・・

 

「これで売り土地です!」

 

こんな風には口が裂けても言えませんよね。

 

買主さんも「えっ??」と困ってしまいますよね・・・

なんだか鉄の棒が・・・電話線関係の棒ようでした

なんだか鉄の棒が・・・電話線関係の棒ようでした

土地売買でよく耳にする「解体更地渡し」とは

そこで、土地の売買をする際によく使う手が

 

買主さんが決まったら時点で上物(既存建物や構築物などです)を解体して、更地にして引き渡す

 

というやり方!

 

業界語では「解体更地渡し」と言ったりするんですね~


今回の土地についても、壁を壊して、畑の土を出して、鉄の棒も撤去して、その後ユンボでまっさらな更地になるようにならしてお引渡しをするという条件で契約をしました。

畑を解体して住宅用地として更地にします

畑を解体して住宅用地として更地にします

解体工事はオーダーメイドで注文できる

今回のお取引は不動産業者が買主なので、すべての構築物、樹木を撤去して更地渡しという方法をとります。

 

でも・・・

 

解体というのは買主さんが望めば一部分を解体せずに残した状態でお取引することもありますし、一部構築物を残した状態で引渡しをする場合もあります。

 

例えば

  • 外構のブロックや門扉などはそのまま残して不要な建物や樹木などのみを撤去・解体
  • 樹木で欲しいものがあるから、その樹木だけ抜根しないで残しておいてほしい
  • 井戸を埋めずに息抜きだけして、その他の建物・構築物はすべて解体

 

こんなようなことができる場合もあるんですね。

 

買主さんと売主さんの交渉が必要

土地の買主さんが一般のエンドユーザーさんで、自宅建築用地として土地をお買い求めされるような場合に、元々のブロックや壁の状態がよければ、少しでも建物建築予算を削るためにその壁だけは残してほしいという要望を売主さんに購入する条件として伝えることで、このような一部解体での不動産取引が出来たりするケースもあります。

 

もちろん、構造上の問題を抱えていたりする場合もあるので、すべてが買主さんの希望条件通りに解体を調整できるかと言ったらできない場合もあるので、そこは売主さんとの要交渉・確認となりますね。

 

こんな形で土地の取引は行われるケースもあるのです。

 

建物付きなのに「土地」として広告が出ている理由

よく「売土地」という不動産広告があっても、写真や現地を見ると建物が建っていて、「本当に売土地なの??」と質問を受けることもあります。

 

これは先程お話した通り、購入者が決まったら建物を解体して更地状態にしたうえで土地取引をするという意味合いですね。

 

なんで土地で売るのに建物が建っているままで売るの?

という疑問を持たれる方もいらっしゃいますよね??

 

固定資産税の問題

不動産を持つと必ず固定資産税ってかかりますよね。

場所によっては都市計画税もかかってきます。

 

なんで建物付きの状態で売り土地として販売するかというと

 

建物を壊してしまうと、もし売れなかったときに土地の固定資産税が何倍にも挙がってしまう可能性があるから!

 

なんです。

 

住宅用の200㎡以下の小規模宅地の場合、土地の上に居住用の建物が建っていれば、土地の固定資産税が1/6に軽減されていることが多いんです(^-^)

だから建物を解体してしまうと、なんと6倍もの土地の固定資産税がかかってしまう可能性があるんですよ。

 

ひえ~・・・

 

売れなかったらどうしようという問題

古い建物付きの状態で「売土地」として販売するケースでもう一つ理由としてあげられるのが、「万が一その土地が売れなかったらどうしよう問題」です。

 

解体工事を先行して行い、当然解体にも費用がかかります。

一般的な大きさの木造住宅であれば約100万円前後になることが多いですが、もし解体してしまったはいいけど、肝心の土地が売れなかったら解体費用の支出のみが発生してしまうため、契約後から引渡しまでの間に解体工事を行うという理由もあるのです。

 

だから建物が建っている状態なのに、売り土地として販売し、いざ買い手が決まったら解体して更地として引き渡しをするケースもよくあるのです。

 

解体工事もオーダーメイド。不動産売買の時は売主さんと交渉しよう

解体は土地取引の際には、結構な確率でお世話になる方が多いかと思います。

買主さんが自分で発注することはあまりないので、解体されている実感がないかもしれませんが。

 

そんなときも、売主さんは買主さんの解体の希望条件を聞いてみると、一部は残してほしいという声が出てくる可能性もあり、解体費用の節約にもなったりします。

また買主さんは、これは残してほしいと売主さんに伝え、売主さんが了承すれば建築費が安くなる可能性もありますね。

 

そういった形で、取引当事者同士の合意があれば、解体もオーダーメイドで発注できるので、もし土地を買って家を建てたいという方がこの記事を見てくださっていたら、一度不動産屋さんや建築屋さんに相談してみるのも手ですよ!

 

今日はこの辺で。

ありがとうございました。