みなさん、こんにちは。
新富不動産スタジオの川村です。
今日は農地の売却査定のことについてお話します。
- 農地保有者のお悩み
- 農地売買の場合の役所調査
- 青地農地ばかりの不動産売却査定
- 白地農地の場合、転用できる地目によって査定額は変わります
- 農地売買はとても難しい。農地売却の際は役所のヒアリングを第一に
- 最後に余談
農地保有者のお悩み
農家のみなさん、ご自分の農地を売却したいと考えることってありませんか？？
専業農家でも兼業農家でも、代替わりやご自身のご年齢の関係で農耕地の維持が大変になって手放したいって思うこともありますよね？
農地の不動産売却査定で牧之原市へ
さて、今日は農地の査定の関係で静岡県は牧之原市へ。
どこでもお話があればお仕事をお受けしていますが、やれ西は浜松市、東は裾野市と毎日毎日西へ東へ大忙し。
毎日毎日というのは嘘つきました（笑）
今回はある職種の方からの依頼で、実際売却活動を弊社でやることはなくあくまでも売却した際の参考金額を知るための査定をしてほしいというお仕事です。
ただ、それでも適当に価格を出すことはできないので、はるばる牧之原の物件現地に行き、その後役所で調査。
山の中の畑や山林ばかりの牧之原の農家さん
あらあら・・・
お山だこと・・・
どこからどこまでが敷地なのでしょう・・・
と、まあこんな感じの物件が実に23か所・・・
いつもお世話になっている方からの依頼だからやってますけど、数が多すぎるし手間はかかるしほとんどボランティアですよ・・・
農地売買の場合の役所調査
役所で調査する内容は
- 農地が「青地」の農地か「白地」の農地か
- 「青地」だった場合、除外申請の特例はあるか
- 「白地」だった場合、第何種農地か
- 農地の種別によって農地転用許可ができる用途
だいたいこんな感じのことを調べます。
農地に「青地」と「白地」？いったい何のこと？
「ん？青地？白地？」
と思う方が大半だと思うのでわかりやすくまとめたサイトをご紹介。
簡単に言うと、「白地農地」はその他地目に転用しやすい農地で、「青地農地」は農業専用のほぼ転用が難しい農地。
不動産売買の場合だと、白地農地は農地法第5条に定める「農地転用」をすることで、住宅用地などとして宅地に転用して売買できるわけです。
青地農地ばかりの不動産売却査定
現地を見て何となく気づいていましたが、市役所の農林水産課で確認してみたら案の定「青地」農地が大多数。
一応青地農地からの除外申請もできるそうですが、立地特性上ほとんどやる価値がなさそうなのであくまで青地として考えると、買主が農業従事者でないとだめで、しかも面積要件なんかもあるからほぼ売買不可能・・・
さて、どう査定書に表現しようか・・・
白地農地も中にはありましたけど、役所の担当者も調べるのに時間がかかるから今日は預かって後日FAXで回答ということになりました。
わざわざ役所に行ったのに、ほんの10分で調査完了・・・
調査完了といっても結論は今日は出ず・・・
白地農地の場合、転用できる地目によって査定額は変わります
結果として白地農地が農地転用できるとしても、住宅用地に転用できるのかそれとも太陽光発電用地くらいまでの転用なのかによっても金額は変わります。
どっちにしても山の中なので査定額も二束三文にしかならないかなと・・・
でも何度も書きますがお世話になっている方からのお願いなんで、しっかり調査結果を反映して査定出しますよ。
農地売買はとても難しい。農地売却の際は役所のヒアリングを第一に
農地の売買、査定って本当に難しいんですよね。
市街化区域内の農地で白地に転用できる土地であれば農地転用可として通常の宅地と査定し売り出せますが、市街化調整区域内だったりするとまあやっかい。
農家のみなさん！
もしこの記事ご覧になってくれていれば、農地はすぐに売買できないものが多いので早め早めに対策を考えていきましょうね！
まずは市役所の農地管理している課へLet’s Go！
最後に余談
それにしても牧之原市・・・
いたるところに売物件が・・・
東北の震災による津波被害以降、沿岸部にあたる牧之原市は津波の懸念や浜岡原発の懸念からかなり不動産が動かなくなっているようで。
この地域の地主さんも大変だろうなと勝手に心配しつつ、静岡市の住人でよかったと失礼ながらも思ってしまいました。
なんかとっても疲れた牧之原の旅でしたが、帰りは時々青空が見えいい天気。
車を走らせていたらとっても落ち着くいい雰囲気の神社（？）があったので記念に1枚パシり。
無事静岡市の事務所に帰還しました。
